キャリア志向の介護福祉士にとっては、魅力的な道が二つある。一つは専門介護福祉士という道であり、通常の介護福祉士が担う仕事の中から特定の分野を選んで、専門的な知識や実務を学んで資格を取得した後になれる職種だ。専門介護福祉士には、実践領域、教育領域、運営管理領域の三つに区分されており、それぞれについて資格が用意されている。利用者に対して直接介護を行う立場で活躍していきたいという人は実践領域、現場の介護職員を育てていくことを目指したい人は教育領域、介護施設の運営やチームリーダーとしての活躍を目指す人には運営管理領域がおすすめだ。

一方、もう一つの選択肢となるのが認定介護福祉士となる方法である。認定介護福祉士は、厚生労働省によって定められた認定制度であり、介護福祉士の上位資格として位置付けられている。これは実践力、教育力、管理力の全てを兼ね備え、現場のマネージャーとして活躍できる介護福祉士にのみ与えられる認定である。認定介護福祉士は、キャリアアップの方向性としては最上位に当たるものであり、専門介護福祉士になってから目指すことも可能だ。そのため、介護におけるプロ中のプロを目指したい方にぜひ目指してほしい資格である。

介護の仕事にやりがいと誇りを持ち、業界を牽引するくらいの役割を担いたいと考える場合は、認定介護福祉士の資格取得は理想的なキャリア形成だろう。介護業界では資格が昇進や休養アップにも大きく影響するので、すべての面においてステップアップを図れるこれらの道は、目指す価値があるはずだ。